介護職で働きたいけど、いい条件の介護施設の求人は資格保有者ばかり…
介護職員初任者研修を取りたいけど、離職中でお金がない…
離職中で、職業訓練を受講してスキルアップしたい方におすすめなのがハローワークの「ハロートレーニング」。
ハロートレーニングでは、再就職の実現に当たって必要となる知識・技能を習得するための職業訓練として介護職員初任者研修・実務者研修が無料で受講できます。
では、詳しくみていきましょう。
初任者研修・実務者研修が無料で受講できるハロートレーニングとは
ハロートレーニングには、雇用保険加入中の方向けの公共職業訓練(離職者訓練)、雇用保険を受給できない求職者向けの求職者支援訓練などがあります。
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公共職業訓練(離職者訓練)
「公共職業訓練」とは、雇用保険を受給している求職者の方が職業訓練によるスキルアップを通じて早期の就職を目指すための制度です。
介護福祉士の資格取得のための訓練、介護職員初任者研修、実務者研修などの職業訓練が無料で受講できます。
- 対象者:ハローワークで求職登録した、主に雇用保険受給中の方(未就職卒業者を含む)
- 自己負担額:テキスト代、交通費、補講にかかる経費が別途必要になります。(スクールによって異なります。)
求職者支援制度
「求職者支援制度」とは、雇用保険を受給できない求職者の方が、月10万円の生活支援のための給付金を受給しながら、職業訓練によるスキルアップを通じて早期の就職を目指すための制度です。
再就職や転職を目指している方、すぐに転職はしないが働きながらスキルアップを目指している方が無料で訓練を受講できます。
介護福祉分野では、介護職員初任者研修および介護福祉士実務者研修を無料で受講できます。一定の要件を満たせば、訓練期間中、職業訓練受講給付金(月額10万円)の受給が可能です。
- 訓練開始から訓練終了後まで、ハローワークが求職活動をサポートしてくれます
- 離職して雇用保険を受給できない方、収入が一定額以下の在職者の方は、給付金を受給しながら訓練を受講できます
- 給付金の支給要件を満たさない場合でも、無料の職業訓練を受講できます。
- テキスト代、補講にかかる経費などは自己負担になります。
求職者支援制度の利用要件
- ハローワークに求職の申込みをしている
- 雇用保険の被保険者や雇用保険の受給資格者でない
- 働く意思と能力がある
- 職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めた方
給付金を受給しながら無料の職業訓練を受講できる対象の方
- 離職者:雇用保険の適用がない離職者
- フリーランス、自営業を廃業した方
- 雇用保険の受給が終了した方
- 在職者:一定額以下の収入のパートタイムで働きながら、正社員への転職を目指している方
給付金を受給しなくて無料の職業訓練を受講できる対象の方
- 離職者:親や配偶者と同居していて一定額の世帯収入がある方(親と同居している学卒未就職の方など)
- 在職者:働いていて一定額の収入がある方
- フリーランスで働きながら、正社員への転職を目指している方など
給付金の支給要件
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 訓練実施日全てに出席する
- やむを得ない理由により欠席し、証明できる場合であっても8割以上出席する必要があります。
- 育児・介護を行う者や求職者支援訓練の基礎コースを受講する者については、欠席理由を証明できない場合であっても訓練実施日の2割まで欠席を認めます。
- 世帯の中で同時に給付金を受給して訓練を受けている者がいない
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
- 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない
※1又は2を満たさない場合であっても、本人収入が月12万円以下かつ世帯収入が月34万円以下で3〜4を満たす方は、訓練施設への交通費(通所手当)を受給することが可能です。
介護労働講習(実務者研修含む)
「介護労働講習」は、介護労働安定センターが実施する離職者を対象とした職業講習として質の高い介護人材の育成を目的としています。
- 応募方法:管轄のハローワーク窓口に相談の上、申込みます。
- 講習内容:実務者研修450時間に加え、現場実習、実践講習、就職支援等による通学方式の105日間の講習です。※講習105日間すべて出席が必要です。
- 受講対象者:介護職への就職を希望する、雇用保険受給資格者(ハローワークの受講指示が受けられる方)であり、全日程を欠席なく受講(出席)できる方。
- 受講料:無料(テキスト代12,650円、講習保険料3,150円及び実習に係る健康診断料が別途必要)
※募集期間及び講習期間は各支部(所)で異なる為、詳細は各都道府県の介護労働安定センター支部・支所にお問合せください。
参考:離職中で、生活費を確保しつつスキルアップしたい | 厚生労働省
ハロートレーニング受講の流れ
- ハローワークで求職申込み・職業相談
職業相談等を通じて受講が必要である場合に、再就職の実現にあたって必要な訓練を実施します。 - 就職支援計画の作成
申込書に必要事項を記入してハローワークの確認印を受け、受講申込書が交付されます。 - 受講申し込み
受講申込書を職業訓練実施施設に提出します。 - 職業訓練実施施設で選考試験
面接・筆記試験で受講能力の有無を確認します。 - 選考試験結果の通知
選考試験の合格者はハローワークから受講のあっせんがあります。 - ハロートレーニング受講開始
職業訓練実施施設で初任者研修及び実務者研修を受講します。
ハロートレーニングを実施するスクールの面接等の選考に合格して、ハローワークの受講あっせんを受けた方が無料で受講できます。
ハローワークからの受講あっせんの条件とは
- 職業訓練を受講することが希望の職種に就業するために必要である
- ハロートレーニングを受講するために必要な能力がある
ハロートレーニングのメリット・デメリットは?
ハロートレーニングを受講しょうか迷っているのために、メリット、デメリットをまとめています。
ハロートレーニングのメリット
- 無料で受講できる
- 訓練期間中も給付金をもらえる
ハロートレーニングのデメリット
- 受講に際して面接・試験などの選考がある
- 自分が受講したいときのスケジュールが合わない
- 自分が受講したい講座の開講の頻度が少ない
- 給付金申請や月1回の就職相談など手続きが面倒
- 訓練前キャリアコンサルティングを受ける必要がある場合がある
まとめ
介護職員初任者研修や実務者研修の受講費用が高くて資格取得を諦めていた方も、ハローワークの公共職業訓練(離職者訓練)や求職者支援訓練を利用すれば無料で受講できます。
介護業界は資格を持っている人と持っていない人では、給料やキャリアアップが変わる職業です。資格を取得することで、より高待遇・好条件の介護施設で働くことができる可能性が高まります。
離職中で、介護職への再就職を考えている方はハロートレーニングの利用もひとつの選択肢としておすすめです。
しかしハローワークでは手続きが面倒…
できれば働きながら無料で資格を取りたいといった方には、「実務者研修を0円(無料)で取るには?かいご畑のキャリアアップ応援制度がおすすめ」をご覧ください。
教育訓練給付金制度や貸付制度を利用して実務者研修を取ろうとしている方は、「実務者研修で利用できる専門実践教育訓練給付金・貸付制度とは?」をご覧ください。