
介護レクは、高齢者を笑顔にするレクリエーション活動。
認知症予防や身体機能の維持にも役立つことから、デイサービス・有料老人ホームなどの介護施設で重要性が高まっています。
しかし現場の介護士やレク担当は、「何をしたらいいのかわからない?」「どうしたら予防につながるのか?」など、レクの企画や進行方法に苦労しているのが現状です。
そんな現状に役立つのが、レクリエーション介護士という資格講座です。
レクリエーション介護士とは
レクリエーション介護士とは、2014年9月より始まった新しい介護の資格。2級と1級があり、誰でも取得可能な資格です。
介護とレクリエーションの基本知識や企画・実行の習得を目的とし、一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会が認定する民間資格。
高齢者の方が日々の生活の中に「喜び」と「生きる楽しみ」を見出し、生き生きと地域で暮らせることを目的としたレクリエーションを提供できる介護士です。
レクリエーション介護士の資格ができた背景
団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に、「地域包括ケアシステム」においても身体介護だけでなく、精神面を含めた生活全体の豊かさと自己実現を含めた生きがいや幸福感といったQOL向上の援助が求められています。
そこで、レクリエーションが高齢者のQOL(quality of life:生活の質)を高めるのに大事な意味があることが認識されるようになってきました。
しかし、介護施設などの現場で働いている方の介護士が、レクリエーションの仕方がわからないという現状がありました。
一方で、介護施設選びにおいて楽しいレクリエーションがある介護施設に行きたいという利用者の需要が高まり、より良いレクリエーションを提供したい事業所のニーズもありました。
現場で働く方の「レクリエーションを学びたい」、事業所の「介護レクリエーションを学ばせたい」というニーズが高まり2014年9月に誕生しました。
レクリエーション介護士2級
介護が必要な高齢者と接するために知っておくべき基礎知識と、介護現場でレクリエーションを実践する意義・役割を理解して、企画立案や盛り上げる技術を身に付けることができます。
高齢者とのコミュニケーションの取り方
- 高齢期のこころと身体の変化
- 高齢者との対話術
- 表情・声掛けの仕方
- 高齢者の状態別コミュニケーション法
レクリエーションの企画の立て方、企画書の書き方など
- 楽しさを引き出すレクリエーション素材
- レクリエーション企画の立て方
- レクリエーション企画書の書き方
レクリエーションの実行の仕方
- レクリエーションの組み方て方
- 実行前の心構え
- レクリエーションの実行
- 高齢者への安全に対する配慮や注意事項
受講対象者
- レクリエーション介護士を目指したい方(経験・年齢・資格不問)
通信講座
- 教材:テキスト+DVD+テスト
- 標準学習期間:約3カ月(1日の学習時間を30分~1時間と設定)
- 試験方法:筆記試験(選択式50問で60点以上で合格)+添削課題
通学講座
- 教材:テキスト+講習+テスト
- 標準学習期間:例)6時間×2日間=12時間 ※あくまで目安となります。
- 試験方法:筆記試験(選択式50問で60点以上で合格)+添削課題(レクリエーション企画書の提出)
認定証の発行
- レクリエーション介護士2級に合格した方には、協会の「認定証」が発行されます。※資格試験に不合格の場合は、再試験制度あり。
おすすめのレクリエーション介護士2級講座
通信講座だからマイペースで学習できます。
資格制度を運営する一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会全面協力の教材で学習します。
学習開始から3ヵ月(1日の学習時間を30分~1時間と設定)で合格が目指せます。
2冊のメインテキストに、実際に見て確認できるDVD教材と受講後も使える100種類のレクのヒントを盛り込んだ『介護レクアイデア100』の副教材で学習します。
自宅で試験に挑戦
4回の添削課題を全て提出し、最終課題の筆記試験で60%以上の得点を取れば合格となります。受講期限内なら合格するまで試験に挑戦できるので、忙しい方も安心です。
※試験は自宅で受けれます。
講座を修了すれば、そのまま資格が取得
最終課題に合格された方には、認定団体・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会の認定証をお送りします。
修了後はレク代行サービスを通じてお仕事紹介も可能
講座を修了された方は、レク代行サービス『介護レクサポーター』を運営するBCC株式会社スマイル・プラスカンパニーよりレクリエーション介護士として活躍できる場をご紹介することが可能です。
レクリエーション介護士1級
レクリエーション介護士2級の上級資格としてレクリエーション介護士1級があります。
レクリエーション介護士1級を取得すると、参加者の状態に合わせてレクリエーションをアレンジすることや、介護レクの意義や役割を理解し、人に伝えることができるよう事業所レベルでレクリエーションを充実させられるようになります。
- 参加する高齢者の状態別に合わせて、レクリエーションをアレンジできる
- 介護施設や事業所の理念・方針に合わせて、介護レクリエーションをプログラムできる
- 介護レクリエーションの意義とその効果を経験をもとに、理解しリーダーとして活躍することができる
受講対象者
- レクリエーション介護士2級取得者
研修内容
- アイスブレイク体験会
- 必須講座の受講(全4日間)
- フォローアップ研修(選択制)の受講 / 現場実習
- 認定試験
筆記試験(選択60問・記述式4問~6問) | 100点 |
小論文(1問) | 20点 |
必須講座での「集団レクリエーションの実践」評価 | 30点 |
※150点満点中60%以上の合格点を満たした者を1級の認定者とします。 |
認定証の発行
- 全てのカリキュラムを修了し、認定申請の受理後、認定証が発行されます。
認定団体について
運営事務局:BCC株式会社スマイル・プラスカンパニー
厚生労働省・経済産業省・農林水産省の共同制作の保険外サービス活用ブック「地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービスの参考事例集」にQOL の向上に寄与するサービスとして選出されています。

レクリエーション介護士を取得する人はどんな人?
- 介護施設などの現場で働いている方:70%
- レクリエーションボランティアをされている方:10%
- 介護現場との接点がある民間企業の方:20%
まとめ
近年では、利用者の方や家族の方が介護施設を選ぶうえで、単に機能的回復や介護予防といったことだけではなく、喜びや生きがいを見出し、楽しみながら日々を過ごせることが重要視されてきています。
「設備」「食事」といったサービスも大事ですが、楽しく過ごすことができるレクリエーションが充実している介護施設は今後さらに求められるようになります。
このようなことから、レクリエーションの企画立案から実行までできる人材は、これからの介護施設にとっては欠かせない人材となっています。