介護福祉士になると、給料などの待遇アップ以外にも自信を持って仕事に取り組むことができます。また、サービス提供責任者に任命されたり、フロアリーダーを任せられたりと、職場でのキャリアップにも繋がります。
介護職で長く働き続けるなら、国家資格である介護福祉士の資格はぜひ欲しい資格ですよね!今の職場に不満を持っていても、介護福祉士の資格を持っていれば、より条件のいい施設への転職も期待できます。
ここでは、介護福祉士になるために必要なことをご紹介します。
介護福祉士になるには
介護福祉士になるには、2つのルートがあります。
- 厚生労働大臣の指定した介護福祉士養成施設を卒業する。
- 2022年度以降は介護福祉士養成施設を卒業した場合でも、国家試験に合格しなければ介護福祉士資格を取得できなくなります。
- 実務経験などの受験資格を満たした者が、介護福祉士国家試験に合格する。
介護福祉士養成施設ルート
介護福祉士養成施設とは、厚生労働大臣が指定した大学・短大・専門学校などの福祉学科・福祉課程・福祉コースなどになります。介護福祉士として必要な知識及び技術を習得させるための養成施設です。
高校卒業後、いずれかの養成施設で卒業すれば介護福祉士の資格が取得できます。
- 介護福祉士養成施設(2年以上)
- 福祉系大学等→介護福祉士養成施設(1年以上)
- 社会福祉士養成施設等→介護福祉士養成施設(1年以上)
- 保育士養成施設等→介護福祉士養成施設(1年以上)

2016年度の卒業生までは、卒業すれば介護福祉士の資格が取得できます。
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2022年度の卒業生からは、介護福祉士国家試験の受験が義務化されます。
2017年度から2021年度までの卒業生には受験資格を与え(受験は任意)、未受験・不合格でも卒後5年間は介護福祉士になれます。その5年間で国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで6年目以降も介護福祉士を保持できます。
このように養成施設ルートは2017年度から2021年度までの5年間は変則的な扱いになります。
「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、平成29年度(第30回)から、養成施設ルートが介護福祉士国家試験の受験資格となります。なお、養成施設を平成33年度末までに卒業する方は、卒業後5年の間は、国家試験を受験しなくても、または、合格しなくても、介護福祉士になることができます。この間に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することができます。平成34年度以降に養成施設を卒業する方からは、国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできません。
引用:公益財団法人社会福祉振興・試験センター
②介護福祉士国家試験に合格するルート
介護福祉士国家試験は年に1回。毎年1月の最終日曜日に筆記試験、3月の第1日曜日に実技試験が行われています。試験を受けるには、公益財団法人社会福祉振興・試験センターに『受験の手引』を請求することから始まります。
介護福祉士国家試験 合格率
区分 | 第28回 | 第29回 | 第30回 |
---|---|---|---|
受験者数 | 152,573 | 76,323 | 92,654 |
合格者数 | 88,300 | 55,031 | 65,574 |
合格率 | 57.9 | 72,1 | 70.8 |
通常の合格ラインは60%程度(75点)ですが、問題の難易度で補正されるので、その都度、若干変動します。
さらに、試験科目11科目群すべてにおいて得点が必要です。
一部の科目の総得点で60%以上得点していてもダメということです。
受験資格
介護福祉士国家試験を受験するには、実務経験ルート・福祉高校系ルート・EPAルートがあり各ルートによって受験資格が異なります。
受験資格には、国籍、性別、年齢、学歴等の制約はありません。
1.実務経験ルートの受験資格
3年以上介護等の業務に従事した方+実務者研修
- 従業期間3年(1,095日以上)以上かつ従事日数540日以上
- 実務者研修修了
-
介護福祉士国家試験に間に合うように実務者研修を修了するには?
介護福祉士国家試験を受験するには、実務経験3年以上と実務者研修修了が必須となっています。実務者研修を修了するには、保有資格によって最短1ヵ月から6ヵ月の期間がかかります。 受講期間が長い研修なので、 ...
従事日数では、1日の勤務時間は問いません。パートでも正社員でも関係ありません。
他の仕事と掛け持ちや、子育てのかたわら、パート勤務でコツコツと実務経験を満たすことも可能です。
実務経験ルートでは、実務経験3年以上、実務者研修が約6ヶ月かかるので、最初に大まかなスケジュールを立てて取り組むことが必要です。
実務者研修は遅くとも7月までに入校しないと、その年の試験までに修了することができないので注意して下さい。

2.福祉系高校ルートの受験資格
新カリキュラム(平成21年度以降の入学者)卒業した方
- 筆記試験のみで実技試験免除になります。
旧カリキュラム(平成20年度以前の入学者)卒業した方
- 受験申込時に実技試験免除か実技試験を受験する、いずれかのコースを選択します。
- 「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」を修了する必要があります。
- 「実技試験の免除」を申請をしない場合は、筆記試験合格後、実技試験に合格する必要があります。

3.経済連携協定(EPA)ルート
- 実務経験3年以上が必須です。
- 受験申込時に実技試験免除か実技試験を受験する、いずれかのコースを選択します。
- 「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」または「実務者研修」を修了する必要があります。
- 「実技試験の免除」を申請をしない場合は、筆記試験合格後、実技試験に合格する必要があります。

介護福祉の資格を取得してよかったこと
介護職についてる方にとっては、広く認知されている国家資格。資格を持っていると「介護のプロ」という証明になるため、信頼や評価が大きく違ってきます。
例えば転職や再就職の際に一段と有利になるほか、多くの職場で昇給や待遇アップなども期待できます。また幅広い知識を見つけることで、自発的に考えたり、自信を持って仕事ができるようになり、日々の仕事のやりがいも大きくふくらみます。
サービス提供責任者になることもでき、仕事を長く続けていくうえでキャリアアップを目指す第一歩になります。
会議福祉士は超高齢化社会が進む中、介護を必要とする人の増加に伴いサービスも多様化する今、ますます求められる重要な資格です。
女性なら結婚や出産などでブランクがあっても、資格があればスムーズな復帰が望めます。生涯資格として、安定した収入と地位を期待できるのが魅力です。