介護福祉士国家試験の受験資格(資格取得ルート)には4つのルートがあり、それぞれ受験資格が異なります。自分がどのルートに当てはまるのか確認し、受験資格を満たしている必要があります。
一般的なルートは「実務経験+実務者研修」が受験資格の実務経験ルートになりますが、他に3つのルートがあります。
では、詳しくみていきましょう♪
介護福祉士国家試験の受験資格(資格別取得ルート)
介護福祉士国家試験の受験資格(資格取得ルート)には下記の4つのルートがあります。
介護福祉士国家試験の受験資格(資格取得ルート)
※各ルートごとに異なる受験資格を満たす必要があります。
1.実務経験ルート
介護施設等で働きながら実務経験を積み資格を取得するルートです。
- 「実務経験3年以上」+「実務者研修」
- 3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方で、実務者研修を修了した方
- 「実務経験3年以上」+「介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修(3号研修を除く)」
- 3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方で、介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修(第1号研修または第2号研修)を修了した方
「実務経験3年以上」+「実務者研修」
実務経験3年以上で「実務者研修修了」の方は、実技試験が免除になります。万一不合格になり再受験する場合も「実務者研修修了者」として実技試験は免除になります。
- 受験申し込み時に実務経験を満たしていなくても、試験実施年度の3月31日までに従業期間3年以上(1,095日以上)・従事日数が540日以上となる見込みの方は「実務経験見込み」として受験できます。
- 「実務者研修」が試験実施年度の3月31日までに修了する予定の方が対象となります。
- 受験申し込み時に「実務者研修」を修了していない場合、試験実施年度の3月31日までに修了する見込みの「実務者研修修了見込証明書」の提出が必要になります。
「実務経験3年以上」+「介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修(3号研修を除く)」
実務経験3年以上で「介護職員基礎研修」と「喀痰吸引等研修」の両方を修了している方は、実技試験が免除になります。万一不合格になり次回再受験する場合も実技試験は免除になります。
- 受験申し込み時に実務経験を満たしていなくても、試験実施年度の3月31日までに従業期間3年以上(1,095日以上)・従事日数が540日以上となる見込みの方は「実務経験見込み」として受験できます。
- 「介護職員基礎研修+喀痰吸引等研修(第1号研修または第2号研修)」は、試験実施年度の3月31日までに修了(修了見込みを含む)する必要があります。
2.福祉系高校ルート
福祉系高校を卒業して受験資格を得る資格取得ルートです。
- 福祉系高校(平成21年度以降入学者)
- 特例高校等
- 福祉系高等学校等卒業による受験 (平成21~25年度、28~30年度入学者)
- 福祉系高等学校等の専攻科卒業による受験(平成21~25年度、28~31年度入学者)
- 福祉系高校(平成20年度以前入学者)
福祉系高校(平成21年度以降入学者)
- 福祉系高校を平成21年度以降に入学して、必要な科目を履修して卒業した方
- 試験実施年度の3月31日までに卒業する見込みの方を含みます。
実技試験は免除されます。
特例高校等
- 特例高校(高校:平成21~25、28~30年度・専攻科:平成21~25、28~31年度に入学)した方
- 卒業した翌日後に従業期間9ヶ月以上(273日以上)、従事日数135日以上の介護等の実務経験を有する方
- 従業期間・従事日数の要件は、両方とも満たす必要があります。
- 従業期間・従事日数は試験実施年度の3月31日まで通算することができます。
受験申込時に実技試験免除か実技試験を受験する、いずれかのコースを選択します。
- 「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」、「介護過程」、「介護過程III」のいずれか1つを修了または履修する必要があります。
- 「実技試験の免除」を申請をしない場合は、筆記試験合格後、実技試験に合格する必要があります。
福祉系高校(平成20年度以前入学者)
- 福祉系高校を平成20年度以前に入学して、必要な科目を履修して卒業した方
受験申込時に実技試験免除か実技試験を受験する、いずれかのコースを選択します。
- 「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」、「介護過程」、「介護過程III」のいずれか1つを修了または履修する必要があります。
- 「実技試験の免除」を申請をしない場合は、筆記試験合格後、実技試験に合格する必要があります。
3.養成施設ルート
介護福祉士養成施設を卒業(修了)して資格取得するルートです。
文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校または都道府県知事の指定した養成施設において、介護福祉士として必要な知識と技能を修めて卒業した方の資格取得ルートです。実技試験は免除となります。
- 介護福祉士養成施設(2年以上)を卒業(修了)した方
- 福祉系大学等、社会福祉士養成施設等、保育士養成施設等を卒業後に介護福祉士養成施設(1年以上)を卒業(修了)した方
平成28年度までに卒業した方
卒業することで介護福祉士の資格を取得できました。
平成29年度〜令和8年度までに卒業する方
令和8年度までに卒業する方は、卒業後5年の間は、介護福祉士国家試験を受験しなくても、または、合格しなくても、介護福祉士になることができます。
この間に介護福祉士国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することができます。
卒業後に介護福祉士国家試験を受験する場合
- 筆記試験に合格で介護福祉士資格取得
- 筆記試験に不合格でも卒業後5年間の期限付き登録で介護福祉士資格取得
- 不合格後5年間の間に筆記試験合格で介護福祉士資格取得
- 不合格後に実務経験5年(継続勤務に限る)で介護福祉士資格取得
介護福祉士国家試験を受験しない場合
- 卒業後5年間の期限付き登録で介護福祉士資格取得
- 卒業後5年間の間に筆記試験合格で介護福祉士資格取得
- 卒業後に実務経験5年(継続勤務に限る)で介護福祉士資格取得
令和9年度以降に卒業
令和9年度以降につきましては、介護福祉士養成施設を卒業した場合でも、国家試験に合格しなければ介護福祉士資格を取得できなくなります。(改正されました 2020/6/5)
「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、平成29年度(第30回)から、養成施設ルートが介護福祉士国家試験の受験資格となりました。
なお、養成施設を令和8年度末までに卒業する方は、卒業後5年の間は、国家試験を受験しなくても、または、合格しなくても、介護福祉士になることができます。
この間に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することができます。
令和9年度以降に養成施設を卒業する方からは、国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできません。
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
4.経済連携協定(EPA)ルート
EPA介護福祉士候補者の方の資格取得の受験資格です。
- 経済連携協定(EPA)であって、3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方
- 試験実施年度の3月31日までに従事する見込みの方を含みます。
- 受験申込時に実技試験免除か実技試験を受験する、いずれかのコースを選択します。
- 「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」、「介護過程」、「介護過程III」、「実務者研修」のいずれか1つを修了または履修する必要があります。
- 「実技試験の免除」を申請をしない場合は、筆記試験合格後、実技試験に合格する必要があります。
全国の実務者研修スクール一覧