介護福祉士実務者研修の受講費用は持っている資格によって違います。また、スクール(講座)によっても違います。
ここでは、保有資格による受講費用の違いとスクールによって違う理由を解説しています。
実務者研修の受講費用が保有資格によって違う理由
実務者研修を受講するのに、資格や介護職の経験は必要ありません。誰でも受講できます。
ただし受講費用は、持っている資格によって変わってきます。
例えば、旧ヘルパー2級を持っている方は35時間が免除されスクーリング+医療ケアの95時間、介護職員基礎研修の資格を持っている方は400時間が免除され医療ケアの50時間だけの受講で実務者研修を修了することができます。
その分、受講料も減額され安くなります。
保資格 | 受講時間 | 免除時間 | 受講費用目安 |
---|---|---|---|
無資格 | 450時間 | 0時間 | 12〜15万円 |
ホームヘルパー3級 | 420時間 | -30時間 | 10〜13万円 |
ホームヘルパー2級 | 320時間 | -130時間 | 9〜13万円 |
介護職員初任者研修 | 320時間 | -130時間 | 9〜13万円 |
ホームヘルパー1級 | 95時間 | -355時間 | 4〜6万円 |
介護職員基礎研修 | 50時間 | -400時間 | 2〜3万円 |
実務者研修スクールの保有資格別の受講費用を比較
大手のスクールの無資格の方と介護職員初任者研修の受講費用を比較しています。
スクール | 無資格 | 初任者研修 |
---|---|---|
三幸福祉カレッジ | 142,670円 | 109,670円 |
ニチイ まなびネット | 176,000円 | 110,000円 |
※受講料はテキスト代込み・税込みの通常価格です。
同じ保有資格でもスクールごとに受講費用が違うのはなぜ?
同じ資格条件でも、各スクールごとの立地条件、授業の融通性、割引キャンぺーン、地域性などによって受講料の設定に幅があります。
- 理由1:会場運営費・立地条件
- 理由2:振替などの融通性・時間帯・夜間の授業・土日開講
- 理由3:キャンペーン割引・期間限定・ご紹介キャンペーン
- 理由4:入社すると返金される助成制度
これらが主な理由ですが、営業戦略などもあります。では、以下でもう少し詳しく説明します。
資格の有無以外でスクールによって受講費用が違う理由
資格の有無以外で受講費用が違う理由は、スクールの立地条件だったり、地域性、人件費、設備などの運営費が反映されているからです。
「安いけど、大丈夫かなぁ?」「ちゃんと修了できるの?」「授業内容は?」など心配になりますよね!
大丈夫です!
実務者研修を実施できるスクールは都道府県からの認定を受けた養成機関になります。なので、カリキュラムが違ったり、修了しても資格がもらえないといった心配はありません。
安心して受講できます。
1.運営にかかる費用が反映される
駅に近く交通の便がいい、駐車場があるなど通学に便利な立地にある教室(スクール)は、賃料などの影響によって受講料が少し高めの傾向があります。
逆に駅から離れた場所にあったり、駐車場が近くにないなどのスクールは通学に不便な分、少し安めに受講費用が設定されているケースがあります。
また、地域性による人件費、設備費など運営にかかるコストが受講費用の設定に反映されて幅が出てきているようです。
2.授業の振替や開講時間の融通性
実務者研修には通学を必要とする45時間のスクーリング授業(介護過程Ⅲ·医療的ケア)があります。
スクーリングにかかる日数は約10日間~16日間。仕事をしながら通う方は、夜間開催の講座があったり、土日開催の授業があればスケジュールを効率的に組むことができ通いやすくなります。
また、急な予定が入り授業に間に合わない時も、振替授業の対応の幅が広いスクールだと安心して通うことができます。
このように融通が効きやすいスクールは、人件費などの運営費が高くなりがちなので、受講費用の設定が高めの傾向があります。
3.キャンペーンなどによる割引
実務者研修の受講生が少ない時期の期間限定のキャンペーン割引、友達同士など複数人数のグループで受講すると割引になるグループ割引、知り合い、友人などを紹介するとキャッシュバックしてもらえる紹介割引など、各スクールによっていろいろなな割引キャンペーンを打ち出しています。
キャンペーンは時期や各スクールによっても違いますので、資料を取り寄せて比較検討をすることをおすすめします。
資格取得に時間の余裕のある方は、キャンペーンのタイミングに合わせて実務者研修の受講を検討されると安い費用で取得できるので、活用されてはいかがでしょうか?
実務者研修の費用は、実地施設、資格の有る無し、すでに持っている資格の種類によっても変わってきます。無資格の場合は、一般的に15万円~20万円程度が必要となります。
4.資格取得者の人材確保の為に、介護施設運営会社が運営しているスクール(養成機関)
高齢化に伴い介護の現場では、人材が常に不足しています。
今後ますます需要が高まる介護職の人材確保の為に、大手の介護施設運営会社を中心にスクールを運営して人材確保をするケースが増えてきました。自前で有資格者の人材を育て、採用につなげ人材不足を解消しようとする試みです。
介護施設運営会社にとっては、資格を持った優秀な人材が確保できるので願ったりかなったりです。
実務者研修を修了し採用基準を満たして入社すれば、入社後に講座受講料を一部から全額支援してくれる資格取得支援制度があります。
将来その職場で働きたいと思っている方にとっては、実務者研修の受講費用を安く取得できる制度です。
無料で実務者研修を取得できる資格取得支援については、別記事の「無料で初任者研修・実務者研修を取得!資格取得支援制度がある介護スクール【6社比較】」でも詳しく解説しています。
全国の実務者研修スクール一覧