ひとりひとりと向き合った看護がしたい…。急性期病院での仕事に疲れた…。子育てと両立できる仕事がしたい…。
病院から転職したり、看護師資格を活かして復職したいと思う方に人気があるのが訪問看護ステーション。在宅での療養を希望する患者さんの増加にともない、今後ますます需要が高まる職種です。
ここでは、訪問看護ステーションに転職・復職するメリット・デメリットをご紹介します。
訪問看護師として働くメリット
仕事しての充実感
- 個々の利用者さんに合わせた看護に充実感を感じる。
ひとりの利用者さんと長い期間関わることになるので、症状や環境に合った診療方針を立てることが可能です。 - 自分のやりたい看護に理想がある。
- 利用者さんとの深い信頼関係にやりがいを感じる。
病院では患者さんがめまぐるしく入れ替わり、業務的な看護になりやすい。
ブランクからの復帰で最新の看護技術に不安がありましたが、しっかりした研修や相談できる同僚もいて安心して働くことができました。
働き方での満足感
- 主婦の方や自分のライフスタイルを重視する方も、短時間、週3日など働き方の選択肢が多くあります。
- 昼間だけの訪問で、夜勤がない。
- 残業が少なく、決まった時間に帰宅することができる。
行事や急な用事ができた時にも、子育て中の訪問看護師が多い職場では、皆が同じ立場なので協力し合って働くことができる職場です。
報酬・時給が高い傾向
訪問看護師は、基本的に必要な医療処置を一人で責任を持って行う仕事です。一定以上の経験や深い医療知識に基づいた行動が必要になることも、報酬が高く設定されている要因です。
パート勤務でも、総合病院よりも時給や手当が高い傾向があります。訪問看護師の不足から時給が高く設定されています。
訪問看護師として働くデメリット
利用者さんとの相性が悪かった時
訪問看護では、ひとりの利用者さんと長く関わることになります。人間ですから、相性が合う合わないは必ずあります。このような時には一人で抱え込まずに、上司や同僚に相談して担当を交代してもらいましょう。
オンコール対応が大変
オンコール(緊急呼び出し)対応の訪問看護ステーションでは、週に2回ぐらい当番があります。
利用さんが夜間に体調が急変した時だけでなく、「話をしたい」「寂しい」などの理由でも呼び出されることがあり対応で疲れてしまうことも…。
オンコール体制については、入職前にしっかりと確認することをおすすめします。
医療依存度が高い患者さんばかりで、忙しい職場もある
医療依存度が高く在宅が難しいと思うような患者さんが多い場合は、時間内にすることが多く時間に追われて仕事をすることもあります。
経営に余裕がない訪問看護ステーションでは、1日に回る訪問先の件数も多くなったりと忙しさにうんざりしてしまう職場もあるようです。
年収だけでなく、ボーナスも面接で聞いた通りではなかった
経営環境の厳しい訪問看護ステーションでは、面接で聞いた給料やボーナスの額が違ったといった職場もあります。
事前に内部情報がわからないまま、転職を決めてしまうと「こんなはずじゃなかった…」といったことになってしまいます。
訪問看護師の仕事内容については、別記事の「病院から訪問看護に転職!訪問看護師ってどんな仕事」をご覧ください。
まとめ
スタッフの人数もギリギリなのに、訪問先を増やそうとするばかりの訪問看護ステーションはブラックの可能性が高いといえます。
「今の職場よりも勤務形態が楽なところ」「残業や夜勤がない職場」「最新の専門的な看護技術が必要ない」などを求めて転職、復職するなら、事前に入職先の情報をできるだけ多く知ることが重要です。
訪問看護ステーションの経営状況、訪問看護師の人数、平均年齢、入職してからの研修はあるか…。内定後にも給料や勤務時間、休みなどの条件、福利厚生についても再確認したいですよね。
こういった内部情報は、求人票を見ただけではわかりません。転職エージェントを利用すれば、事前に内部情報を得ることができたり給料や条件の交渉もしてもらえます。
今まで転職がうまくいかなかった方は、転職エージェントを利用してみるのもひとつの手段です。